2024/09/22 10:00
Thomasのはじまり
Thomas(トーマス)社は、1903年にFritz Thomasによって設立されました。
創業当初は「F. Thomas, Marktredwitz」という名前で、ドイツ・バイエルン地方で操業を開始。
優れた技術を持ったThomas社は、創業わずか5年後1908年にRosenthal(ローゼンタール)社に買収され、以降はRosenthalグループの一員としてさらなる発展を遂げていきます。
グループの中心ブランドへ
1922年には1,000人以上の従業員を抱えるほどの大所帯となり、Rosenthalグループ内でも最大規模のブランドに成長しました。
そして1950年代〜1980年代にかけて、Thomas社の食器デザインには、当時流行していたスカンジナビア(北欧)デザインが数多く取り入れられるようになります。
北欧をひとさじ。Hertha Bengtson の活躍
中でも注目すべき存在が、スウェーデン・Rörstrand(ロールストランド)出身のデザイナー Hertha Bengtson(ヘルタ・ベングトソン)。
彼女は「Blå Eld(青い炎)シリーズ」や「Koka Blå(コカシリーズ)」などの代表作で知られ、北欧食器ファンにとってはおなじみの存在。
1969年から1981年にかけて、彼女はドイツに拠点を移し、Rosenthal傘下のThomas社で6つのシリーズをデザインしました。
その代表作の一つが、当店でお取り扱いしている「Kirunaシリーズ」。
ころんと丸いフォルムと、自然や植物をモチーフにした大胆なデザインが特徴です。


Thomasのヴィンテージ食器は、まるっと、ころっと、愛らしい。
レストランでピンと背筋を伸ばすのでなく、日曜の朝にパジャマでトーストをかじる。そんな日常をちょっとだけ上質にする器たちです。